※注意書き
灼薬の誕生日祝いのため、身内ネタが相当含まれております。
各種パロもあります。










とあるところに まりしてんと あおさくらという 老夫婦が すんでおった。
まりしてんは やまへしばかりに あおさくらは かわへせんたくをしに でかけた。
あおさくらが せんたくをしていると

  ぱんつらこっこ ぱんつらこっこ

と 一枚のおおきなぱんつが ながれてきた。
あおさくらは、

  「また まりさんが やまでぬいだのかな
   しかたがないから もってってあげよう」

と家に もちかえった。

家にかえって まりしてんにきいてみると きょうは ぬいでないという。
じゃあこれは だれのしまぱんだろうと くびをかしげていると、
しまぱんから

  あしが、にょき にょき。
  どうが、びよ〜ん。
  うでが、ひょろ ひょろ。
  しょっかくが、ゆん ゆん。

あっというまに、かおいろのわるい ろしゅつまになった。

ぱんつだとおもっていた ふたりは びっくり。

  「あしがはえたから じぶんでかえれるんじゃね」
  「まぁ うちにきたのも なにかのえんだし
   とりあえず きびだんごでも もってかえるといいよ」

と、きびだんごを もたせて おいだした。
しょんぼり歩いていると、おなかをすかせたわんこがとおりかかった。

  「しゃくやくさん、しゃくやくさん、
   おこしにつけたきびだんご、
   ひとつわたしに くださいな」
  「あげましょう あげましょう、
   つたないもので よろしければ いくらでも」
  「ありがとうございます。
   さーばーがちがうので おともはできませんが
   おれいに これをあげましょう」

わんこがさしだしたものは なんともいえない おもしろいぱんつ。
これにしゃくやくは おおよろこび。

  「これはなんとも おもしろいぱんつ。
   ほんとうに ありがとうございます」
  「ぱんつをもらって よろこぶひとは はじめて見ました。
   もしよければ おにがしまにでも いってみたらどうですか」

  「おにがしま?」

しゃくやくは くびを かしげた。

  「なんでも おにがしまには おにがいて
   そのおにのはいている ぱんつは
   じゅうねん はいても やぶれない とてもいいぱんつだとか」
  「ほほう それは なにがなんでも いってみなければ。
   よいじょうほうを ありがとうございます」

こうして おにのぱんつを めざす しゃくやくのたびが はじまった。




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もくひょうをみつけ るんるんと やまのなかを あるいていると、みちにまよってしまった。

  「はて おにがしまは どっちのほうがく だったでしょうか」

ふよふよと あたりをあるいていると もふもふのおおかみが すわりこんでいるのを みつけた。
みちをきこうとしたら おおかみはこちらにきづき、 ぎゃくに しゃくやくに きいてきた。

  「あかいずきんの おんなのこを みませんでしたか!?
   つりかは ずっとまってるんです えへへ」

どうやら おおかみは つりかというらしい。

  「もうしわけありません あいにく、わたしの とおりみちには おりませんでした。
   なにか そのこに ごようがあるのですか?」
  「そのこの おようふくがほs いやなんでもありません
   ぼく そのこと おともだちに なりたいんです。
   もうすぐ ここを とおるはずなんですが いい方法 ない で す かね?
   えと、はだかみたいとか ちがいますから! おともらちに なりたいだけれすよ!!」
  「なるほど よくわかりました。
   なかよくなるにはですね あなたのきもちを つたえることです。
   その方法を あなたに おしえてあげましょう」
  「ほんとれすか!! ありがとう、つりかうれしい」
  「それでは よく みててください。
   ちょっと はなれて くださいね」

しゃくやくはそういい、しんこきゅうをした。
そして ひだりてを うえにあげ、 みぎてを なかゆびとくすりゆびだけ 折り、
まえにつきだして ぽーずを とった。

   「げっ☆だん!!」

しゃくやくはおどった。はげしくおどった。
いきもみださず おどりおえたあと、つりかに むきなおり いいはなった。

  「これをおどれば きもちは じゅうにぶんにつたわるでしょう」

つりかは みぎてを たてにかまえ、ひとこといった。

  「むり」

  「ですよね」

わかってるなら やるなと つりかは おもったが あえて いわないことにした。

  「ほかになんか ないですか」
  「とおりみちに おはなばたけが ありましたよ。
   おんなのこなら それで よろこぶんじゃないですかね」
  「それ いい!!
   よし、おれいに これをあげよう!! いらないとかいっても おしつけるよ!!」

そういって おおかみがとりだしたのは、みたこともない めずらしいぱんつ。


これに しゃくやくは おおよろこび。

  「コレはなんとも めずらしいぱんつ。
   ほんとうに ありがとうございます」
  「あれ、よろこぶの!!
   これ 着ないからいらなくなtt なんでもありません
   よろこんでくれて ありがとう!!
   じゃあ おいちゃん ちょっと おはなばたけの ようすみてくるよ!!」

つりかは そうさけび、 走り去っていった。
のこされた しゃくやくは、ぽつり。

  「おにがしまへのみち ききわすれました……」




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まよったまま しばらく てきとうにあるいたあと、 しゃくやくは ふと きづいた。

  「もしかして さっき おはなばたけに もどれば また みちを きけたのでは」

しかし、もうだいぶ あるいてしまって もとのみちがわからない。
しかたがないので また てきとうに すすむことにした。
すると、きゅうに さむくなってきて しまいには ゆきが ふりはじめた。

  「このさむさは かないません。
   なにか あたたかい ぱんつを てにいれないと」

がたがたふるえながら つうこうにんの あついしせんを うけていると

  「ぱんつはいりませんか あたたかいぱんつは いりませんか」

と、たいみんぐのよい うりごえが きこえた。
これをのがすてはないと つつつと かけよると、どこかでみたことがあるような きんぱつうぇーぶの ないすばでぃーな じょせいが。
みみが きつねのみみだったが しゃくやくは はやくぱんつがほしかったので でじゃぶもふくめ きにしないことにした。

  「すいません ぱんつをいちまい ください」

そうこえをかけると じょせいは とびあがって よろこんだ。

  「ほんとうですか。
   くろいわふくは すぐに うりきれてしまったのですが
   ぱんつがなかなかうれず
   さんまいせっと せんよんしゃくはちじゅうひせんで たたきうり しているのです
   どれも ふりーさいず ですよ」
  「なんと おかいどくな。
   わんせっと ください」
  「ありがとうございます。
   おかいあげ くださるのは うれしいのですけど
   きがえるのは うしろを むいてください せめて」
  「これはしつれい」

じょせいの こうぎにしたがって うしろをむいて 1まい きがえてみた。
しかし あまり あたたかいように かんじられない。

  「もうしわけありません これは、どこが あたたかいのでしょうか」
  「でんだんぼうぱんつなので こんせんとが いるんですよ。
   こんせんとをさしたら こうどうはんいが せまくなりますから うれゆきが わるくて」
  「なんと」


もちろん しゃくやくには 家がないし こんせんとも とうぜん ない。
しかし ぱんつはぱんつなので へんぴんするきも なかった。

  「ところで おねがいがあります。
   おにがしまには どうやっていけばいいですか」
  「おにがしまは せいりゅうさーばーですね。
   わたしは あちらのことは ちょっとわからないんです。
   でも すこしいったところに こびとの家が ありますよ。
   そこのひとなら わかるとおもいます。
   きいてみては いかがでしょう」
  「ありがとうございます」

じょせいに いちれいしたあと しゃくやくは ふるえながら ふたたび あるきだした。




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じょせいがいったとおりに あるいていると、 石でできた 家があった。
その 家には、 くろいくりっとした めだまがついており、
てっぺんには よっつはなびらがついている 花がいっぽん はえていた。

  「なんとめんような 家でしょう。
   これがこびとの 家なのでしょうか」

しゃくやくは、とりあえず 扉をたたいた。

  こん  こん

  かちゃり

扉が開き、見止まったのは、クールなウルトラマリンブルーの瞳。まるで吸い寄せられるようだ。
艶々とした赤茶色の髪は、シンプルにひとつにまとめられていて、それがまた清楚さを醸し出している。
肌は健康的な色をしており、手入れをさほどしているようには見えないのにしっとりと輝いている。
すらりと伸びた手足は、男性を惹き付けるオーラを放っていた。
灼薬が思わず見惚れていると、対面している麗しい人は、形の良い眉をひそめ、

  「なんですかこのナレーション! 物語調だったのにいきなりこと細やかに!
   なんで僕だけ!? 納得いきません、テイク2です、テイク2!!」




 〜 役者が猛抗議したためしばらくお待ちください 〜




じょせいがいったとおりに もりのなかを あるいていると、 石でできた 家があった。
その 家には、 くろいくりっとした めだまがついており、
てっぺんには よっつはなびらがついている 花がいっぽん はえていた。

  「なんとめんような 家でしょう。
   これがこびとの 家なのでしょうか」

しゃくやくは、とりあえず 扉をたたいた。

  こん  こん

  かちゃり

とびらがあいて でてきたのは、 あかちゃいろの かみをした かせいふ。
かせいふは、しゃくやくの すがたをみて、かるく まゆをひそめたが、
へんたいには なれているらしく、 すぐにひょうじょうを もどした。

  「こんにちは、もうしわけないのですが みちに まよってしまって。
   おにがしまは どこにあるか ごぞんじですか?」
  「ああ、おにがしまですね。
   いま ちずを もってきますので そこにかけて しょうしょう おまちください」

かせいふは そういって しゃくやくを 家のなかにあんないし おくへ はいっていった。
いすにすわって まっていると、ふと へやぼしされている ぱんつがあった。
そのぱんつは そとからみた 家のような がらが かいてあった。
しゃくやくは もどってきた かせいふに たずねた。

  「すいません。 あのぱんつは なんですか?」
  「あれですか、ときめきのぱんつです」
  「ときめきですか? たしかに ぱんつは ときめくものですが」

どこがぐたいてきに ときめくのか しゃくやくは とても きになった。
はいてみれば わかるのだろうか。
そうかんがえたら ときめきのぱんつを とてもはいてみたくなった。

  「あのぱんつ とてもよいと おもいます。
   わたしもきょうみをもったので ぜひ わたしも はいてみたいのですが」
  「さすがに ほかのひとに ぱんつをはかせるのは ちょっと…」
  「では わたしに おゆずりねがえませんか?
   どうか このとおりです」

  「なぜ そんなにぱんつに こだわるのかは わかりませんが
   そこまで いうのなら かわりになにか いただけますか。
   なんまいかありますので そうしたら いちまい いちまいだけ おゆずりしましょう」
  「ほんとうですか では これはどうでしょう。
   あおもりけんさんの おいしいおいしい りんごです。
   いまなら だざいおさむも つけます」
  「わかりました では、その あおもりけんさんの りんごで てをうちます。
   ところで おにがしまは ここです。 このちずを もっていけば いいでしょう。
   だざいおさむは けっこうです」

かせいふは りょうてでりんごを うけとると、その感触に くびをかしげた。

  「なんだか、これ なまあたたかいのですが」

  「ああ、ぱんつにいれて いましたから」

しゃくやくが そういったとたん、かせいふは ショックで たおれてしまった。

  「おや たおれるほど うれしかったのでしょうか。
   よほど あおもりのりんごが すきだったのでしょうね」

いいことをしたなあと まんぞくした しゃくやくは、やっと おにがしまへと むかった。




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うみのなかに ぽつんとうかぶ、 ちいさなしま。
うっかりみのがしそうな ところに、おにがしまが あった。
ふねがなかったため、 しかたなく およぐことにした。
しかし およいでるうちに くらげにさされ、 ほっぺに おおきな こぶが できてしまった。

  「これはこまった」

こぶを おさえつつも なんとかおよぎきり、 やっと おにがしまに ついた。
りくに あがると、なんだか どんちゃん おとがする。
そのおとに ちかづいてみると、
あかい あふろおにや、おによめなどのおにが えんかいをしていた。

ぼーっと、どうすれば おにのぱんつを ゆずってもらえるかと かんがえていると、
ふと あおいこおにが まえにでて、しゃがみこんでしまった。
ぐあいがわるいのかと しんぱいしていると、しばらくして とつぜん かくせいし、
はんぬぎしながら よが かおまけの おどりを おどった。
あっけにとられていると おどりおえた あおい こおにが しゃくやくに きづいた。

  「おーい、ちょっと そこのぱんつ!
   なんか おもしろいこと やってよ!」

ぱんつといわれては でないわけにはいかない。
ひっひっふーと しんこきゅうをして まえにでると、
ひだりてを うえにあげ、 みぎてを なかゆびとくすりゆびだけ 折り、
まえにつきだして ぽーずを とった。

   「げっ☆だん!!」

しゃくやくはおどった。ちからのかぎりおどった。はげしくおどった。ふるそうるで おどった。
おのれのもくてきのために、ぱんつのために。
いきもみださず おどりおえたあとは、おにたちから いっせいに はくしゅがおこった。

  「こんなすごい おどりは はじめて みた!
   でも こぶがとっても じゃまそうだ。
   そうだ、おれいに こぶを とってあげよう」

こおにが そういうと、しゃくやくは くびをふった。

  「いえ こぶは はれているだけですから ほうっておけば なおります。
   それよりも おにさんたちの ぱんつをください。
   わたしは そのために きたのです」
  「おにのぱんつ?
   ごめん、これはね つのがはえてないと はいちゃ だめなの。
   そんなるーるないけど おれがきめた いまきめた」
  「そんな。
   しょっかくでは だめですか」
  「だめ」

しゃくやくは めのまえが まっくらになった。

  「でも おどりがすごかったから これをあげるよ
   おれがいちばん だいじにしてる ぱんつだよ」

そういって こおにが しゃくやくに てわたしたのは、どこかでみたような かせいふのかおが かいてあるぱんつ。

  「これはなんとも うるわしいぱんつ」
  「そう、うるわしのぱんつだよ。
   きっと きみなら たいせつにしてくれるとおもう」

  「ええ、もちろん。
   もくてきの おにのぱんつは てにいれられませんでしたが、
   いつものしまぱんと この いつつのぱんつがあれば いきていけます。
   ほんとうにありがとうございます」
  「ちなみにさ、その もらったぱんつ。
   ぜんぶ なまえを いってみて?」
  「ぱんつのなまえですか?
   ええと…

   おもしろいぱんつ、
   めずらしいぱんつ、
   でんだんぼうぱんつ、
   ときめきのぱんつ、
   うるわしのぱんつ…」
  「こつは よこには よまないことだ」
  「ま、まさか!?」
  「そう!これは…きみの たんじょうびいわい だったんだよ!!」

  「な、なんだってー」
  「たんじょうび おめでとう ぱっつん!」







スタッフロール


わんこ かーや
おおかみ ツリカ
ぱんつ売りの少女 エレオノル
白雪家政夫 ワタル
子鬼 木耳

特別出演
老夫婦 摩利刺天 蒼桜


制作・監督
木耳 空旭


Fin.